空き地の影法師

吉田愼悟
チーム春の作品は、最初は捨てられていた毛布のように見えたが、 作品制作のコンセプトを聞くと異なる見え方になった。空き家率を高さに変えるなど、作品制作上のしっかりとした構造があるので、 その意味が見えるようになったのだと思う。今後この作品の解説をまとめ、 作品の鑑賞者に制作コンセプトをうまく伝えるようにすると、作品の存在感が増すだろう。

安斎利洋
毛布を離さない子供がいますが、あれは触覚的な帰巣本能かもしれません。 巣を連想させる毛布の異物感を、清潔なインフォグラフィックスとして用いるギャップがすばらしい。 情報のメディアが、情報を生み出す本質に食い込んでいるところが良い。なかなか理解されにくいところも良い。